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【アトラスコラム】 第13回

コラム

アトラスコラム

第13回

「魅了」

 

 

 

初めて出会ったのはもう17年も遡る。

 

「なんなんだ!?」

 

そう、いい意味ではなく悪い印象だ。

何故そんなにスマートじゃない?、何故そんなに汗ダクなんだ真冬だぞ、血出てるよ。

と、引いてる自分を今でも鮮明に覚えている。

 

ああ、これは初恋の話でも馴初めのそれでもない。

私と楕円球、そして楕円球に魅せられた男達の話だ。

 

 

仕事がら、様々なジャンルのスポーツや色んなカテゴリーの選手と携わってきたがこれほど、中毒性の高いスポーツは生涯出会うことはないだろう。

 

第一印象とは打って変わり、今や完全に虜である。

 

 

自分のチームは勿論、放送があればどのカテゴリーも見るし、動画サイトまで漁る始末。

象徴的なのは正月のスポーツと言えば「駅伝」であるが、何を差し置いても我が家は「ラグビー」が流れている。

 

 

ラグビーをする選手もまた魅せられる要素の一つだ。

確かに素行や性格上は例外もいる。

でも、何故だろう  楕円球を追いかけ必死に相手にしがみつく彼らの姿勢は時に涙さえ込み上げてくる。

 

スポーツとカテゴライズされるがゆえ、安全ではあるが

彼らの試合、コンタクトに挑むその眼や姿勢は生命を張っているからだろうか

はたまた、血が出てもジャージで拭いグランドに戻るからなのだろうか

 

 

傍から見ているだけなのに心を揺さぶられる理由はなんなのか、今も考えさせられ答えは出ていない。

 

 

アトラスターズと出会って10年、ラグビー界も大きな転換期をむかえ、私が説明するまでもなく彼らのステージも激変している。

リーグワン、リーグワンと神輿に担がれてはいるが

 

#トップイーストもいいぞ

 

とは良く言ったもんだ。

2,000人近く集める我らがアトラスターズ。

なかなか大したもんじゃないか。

やはり、人を惹きつける何かが彼らにはある。

ファンはそんな彼らに魅了される。

とても良い関係だ。


(練習前アップの様子)

 

 

社業をびっちり終業時間まで

時に仕事を放り投げてくる選手もいる…とかいないとか。

19時から21時過ぎライトが消えても練習に明け暮れる。

土日もなく、家に帰れば良き夫であり父…これは個人差があるか。

 

 

彼らのモチベーションは何処にあるのか。

 

 

もちろん、ラグビーで報酬を得ることはない。

何故、こんなにも頑張れるんだ。

これが楕円球に魅せられるということなんだな。

改めて実感させられる。

 

 

そんな彼らの気力、やる気、体力、忍耐力…全ての力を奪うのが私の仕事である。

グランドで朽ち果てる彼らを目にするのは恐悦至極。

そして、そこから這い上がりレベルアップした彼らはファンを更に魅了させてくれる。

(選手は仕事終わりで練習に参加し、体力を確実に奪われていきます。)

 

こんな彼らの姿を試合だけでなく、練習こそ見て欲しい。

 

昨今、高体連が単一校でのチーム編成がままならない合同チームでの大会出場を認めた。

裾野を広げたいラグビー界にとっても危機的状況である。

そんな活動の場も我々のスポーツクラブは担っている。

当然そこにはアトラスターズの現役選手、OBが携わる。

なんの拘束力もない「頼むね!」の一言に彼らは躊躇なく時間を割き、力を注ぐ。

是非、そんな彼らを間近で観て欲しい。

 

 

汗臭い、うそ。   いや、嘘ではない。

 

 

それこそ人間味である。

改めて魅了される。

こんな仕事はやめられない。

 

 

おあとがよろしいようで。

 

 

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今回コラムを執筆していただいたのは、S&C(ストレングスアンドコンディショニング)コーチからでした。こんなラグビーに愛のあるコーチのいるチームで身体を極限まで追い込める選手は幸せですね!!(笑)

 

 

Photo by:副務

 

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