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【アトラスコラム】 第8回

コラム

アトラスコラム

第8回

 

彼と私とラグビーと…

 

本コラムはラグビー選手をパートナーに持つすべての方に届けたいコラムです。

選手一人ひとりに、支えてくれる家族、仲間、パートナーがいて、それぞれにストーリーが存在します。今回はラグビー選手とご結婚されたばかりに(?)、多様な経験をされた方から執筆いただきました。

ありがとうございます。

 

ぜひ、ご拝読ください。

 

ラグビーをしている彼が好き。

そう思えたのはつい最近のこと。

 

出会った頃、ラグビーは彼の生活の一部で、ラグビーを中心に生活をしていた。

私は彼の彼女になったけど、練習・筋トレ・合宿・試合には敵わなかったし、公式戦は最大のライバルだった。

私はラグビーをしている彼を好きなんじゃなく、ただただ彼が好きだったのに。


(秩父宮ラグビー場)

 

あるオフの日、彼と旅行することになった。

平日はもちろん休日も会う時間が少なかったし、旅行なんてなかなか行けなかったから、私はとても楽しみにしていた。

当日、駅で待ち合わせた彼は前日の試合で足を捻挫していた。

「え?なんで?なんで今日捻挫なの?!」

言ってはいけない心の声がすっと出てしまった。

心配する気持ちや優しい言葉をかけるより、怒りが勝ってしまったのだ。

彼は申し訳なさそうに「ごめん。」と言い、旅が始まった。

信州の大自然の中、彼は痛む足で歩いてくれた。とても痛かっただろうに彼は笑顔で旅を続けてくれた。

「あの時は本当にごめん。」

心から謝りたい。

 

彼と私とラグビーの三角関係は続き、そして私は彼と結婚をした。

彼は優しい夫だけど、私を愛するようにラグビーも愛していた。

 

子供にも恵まれた。

そうなったら三角関係どころじゃなくなって、毎日ハチャメチャな生活になった。

彼はとても良いパパになってくれたけど、早く帰ってきて欲しかったし、休日ももっと一緒に過ごしたかった。

年月が経っても、彼はいろんな形でラグビーを続けていた。

そして、私は「ラグビーはまだまだライバルだ。」と思っていた。

 

ラグビーへの不満でいっぱいだったはずなのに、子育てが一段落し、ふと彼を見ると、彼は生き生きとして輝いていた。

 

一生懸命ラグビーに取り組む彼が素敵に見える。

私は悩みながら真剣にラグビーを思う彼の姿に感動していた。

彼の強さ・優しさ・柔軟さはラグビーが育ててくれたんだ。

 

ラグビーをしている彼が好きだ。

やっと気付いた。

(いつも応援ありがとうございます)

 

これからも彼はラグビーと別れることはないけれど、私はそんな彼を好きでいるのだろう。

 

Photo by:副務、 @ayano2256

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